2010年6月2日水曜日

感覚と技術


高卒生科は、構成力強化週間です。誤解を恐れずに言うと「構成力」とは、基本的には画面に対するバランス感覚です。文字通り「感覚」なので、答えは、一つだけではありません。答えは無限にあるといっても良いでしょう。このバランス感覚はだれでも持っていると思うのですが、それを、コントロールして画面に定着させるには、訓練が必要です。しかも、一朝一夕にはいきません。訓練は、自分で実際に描いたり、作ったりすることが一番ですが、古今和洋の様々な絵画やデザインなどを、構成的な眼で見ることもとても良い訓練になるでしょう。だから、課題が終了しても、「構成的意識」を持続させてくださいね。




高校生科は、フォトリアルです。この課題もいろいろな意味があるのですが、ここでは、技術について書きます。技術(テクニック)の向上もまた、大変重要なことです。とても面白い発想が出来ても、それを「かたち」に出来なければ意味がありません。べた塗りで美しいグラデーションを作るには、絵具の使いかたにも工夫が必要になのです。そして、技術の向上もまた簡単にはできません。近道はとにかく、手を動かすことです。ただ、注意して欲しいのは、雑な仕事をたくさんやっても技術はあまり向上しないということです。いまの自分にとってのできるだけ丁寧な仕事を、なるべくたくさんやることが技術の向上には必要なのです。そして、どんどん見せに来てくださいね。


(す)